※組み合わせ:公式サイト
※こちらの記事を前提とした内容です。併せて読むことでよりお楽しみいただけます。
見どころ

シード予想からの、シード選手配置の変更はなし。
シードから漏れていた有力選手は、パリ五輪銀メダリストのルカ・ムヘイゼ(フランス)がプールB、2024年世界選手権王者のギオルギ・サルダラシヴィリ(ジョージア)と、急成長中のダークホース候補・ビャンバスレン・スフバット(モンゴル)はともにプールCに配された。
恐ろしいことにムヘイゼは第4シードのアユブ・ブリエフ(ロシア)、サルダラシヴィリは第2シードのイサク・アシピツ(イスラエル)と初戦(2回戦)で対戦する位置に配されており、この4人のうち2人は、序盤でトーナメントから姿を消すことになる。さらにビャンバスレンも現世界王者の永山竜樹(パーク24)の山を引き、3回戦で対戦予定。こちらもベスト8にはいずれかの選手しか勝ち進めない、厳しい組み合わせとなっている。
一方、上記のブロックの過密を受け、他の山は比較的強豪がバランス良く分かれた配置された印象。いずれも順当ならばシード選手がそのままベスト8に勝ち上がる可能性が高いだろう。
有力選手の配置、勝ち上がり予想は下記。
勝ち上がり予想

(エントリー43名)
【プールA】
第1シード:バラバイ・アガエフ(アゼルバイジャン)
有力選手:ディルショト・ハルマトフ(ウクライナ)、サリ・イルディス(トルコ)、ジョナサン・ヤン(アメリカ)
第1シードのバラバイ・アガエフ(アゼルバイジャン)の勝ち上がりが濃厚。ほかにも力のある選手が複数配されているが、アガエフ後からが頭一つ抜けている。アップセットの可能性は低い。
第8シード:ヤン・ユンウェイ(台湾)
有力選手:ルイス・バローゾ=ロペス(スペイン)、フェツコ・チャナド(ハンガリー)、アンドレア・カルリーノ(イタリア)
シード選手のヤン・ユンウェイ(台湾)の勝ち上がりと予想する。アジア競技大会からの連戦のため調子は落としていると思われるが、それでもブロック内に伍するような選手はいない。ただし、2回戦で対戦する位置にフェツコ・チャナド(ハンガリー)、3回戦で対戦する位置にアンドレア・カルリーノ(イタリア)と意外性のある選手2人が配されており、番狂わせの可能性もゼロではない。
【準々決勝】
バラバイ・アガエフ(アゼルバイジャン) ― ヤン・ユンウェイ(台湾)
アガエフの勝利と予想。前述の通りヤンはアジア競技大会を終えたばかりで疲労が残っている。また、同大会でのパフォーマンスも決して抜群というようなものではなく、今年好調のアガエフが勝利するはずだ。ヤンとしては得意の寝技に勝機を見出したいところだが、アガエフも寝技の練度は高く、差を作りにくい。
【プールB】

第4シード:アユブ・ブリエフ(ロシア)
有力選手:ルカ・ムヘイゼ(フランス)、ジョナタン・シャロン(キューバ)、アマン・バキトジャン(カザフスタン)、ダヴィド・スタルケル(スロベニア)
勝ち上がり候補はブリエフとムヘイゼ。初戦(2回戦)で対戦するこの両者の勝者がそのままベスト8まで勝ち上がる可能性が高い。ブリエフ、ムヘイゼはともに瞬発系。一瞬で勝負が決まることになるはずだ。力は競っており予想は難しいが、初戦で心身のスタミナに難のあるブリエフがハイパフォーマンス状態にあること、直接対決で2勝1敗と勝ち越していることから、ここでは仮にブリエフの勝利と予想したい。
第5シード:アフマド・ユシフォフ(アゼルバイジャン)
有力選手:バフロム・ボツロフ(ウズベキスタン)、ツヴシンツル・ツメンジャルガル(モンゴル)、ハルシュ・シン(インド)、ルスラン・ポルトラツキー(バーレーン)
アフマド・ユシフォフ(アゼルバイジャン)の勝ち上がりが濃厚。同格以上の選手は配されておらず、大きなアクシデントがない限り敗れることは考えにくい。
【準々決勝】
アユブ・ブリエフ(ロシア) ― アフマド・ユシフォフ(アゼルバイジャン)
この試合もともに瞬発系同士の対戦。構図はブリエフvsムヘイゼと似たものとなるはずだ。過去の対戦ではブリエフが2勝0敗と勝ち越している。片方は2017年のもののためあくまでも参考でしかないが、このラウンドまではブリエフのスタミナが持つと考え、ここはブリエフの勝利と予想したい。
【プールC】

第2シード:イサク・アシピツ(イスラエル)
有力選手:ギオルギ・サルダラシヴィリ(ジョージア)
初戦(2回戦)で対戦するアシピツとサルダラシヴィリの勝者がそのままベスト8に勝ち上がると予想する。昨年11月のグランドスラム・アブダビではサルダラシヴィリが勝利しているが、アシピツが本格的にブレイクしたのは年が明けてから。現在の力関係は限りなく五分に近いはずだ。純戦力はサルダラシヴィリの方が上だと思われるが、ここでは最近の勢いも考慮してアシピツを推したい。どちらも基本属性は接近しての力勝負型。前回対戦はサルダラシヴィリが組み手ベースの展開を志向したことから間合いが詰まる時間は少なかったが、それでも決着は接近戦だった。今回も最終的には接近戦を制した側が勝利することになるはずだ。

第7シード:永山竜樹(パーク24)
有力選手:ジョシュア・カッツ(オーストラリア)、ビャンバスレン・スフバット(モンゴル)、アルテム・レシュク(ウクライナ)、スン・ジアハオ(中国)
永山とビャンバスレンが対戦する3回戦が山場。ビャンバスレンの1回戦の相手にはアルテム・レシュク(ウクライナ)が配されているが、最近の両者のパフォーマンスを比較すればビャンバスレンが勝ち上がってくる可能性が高い。この選手は左内股一発に威力のある本格派。相四つの得意な永山にとっては決して相性の良い相手ではないが、6月のグランドスラム・ウランバートルで一度対戦し、勝利している。厳しい戦いになることは間違いないが、ミスを犯さなければ敗れる可能性は低いはずだ。ここは永山の勝利を推したい。
【準々決勝】
イサク・アシピツ(イスラエル) ― 永山竜樹(パーク24)
2月のグランドスラム・パリではアシピツが勝利しているカード。純粋な強さは永山に分があると思われるが、アシピツには勢いと若さゆえの思い切りの良さがある。アシピツが勝利するとすれば間違いなく接近戦。ただし、一度手を合わせたことでこれは永山も把握しているはずだ。こちらでも触れた通り、永山がどの距離で戦うのかに注目したい。勝敗については、この段階では実力の絶対値が高い永山の勝利と予想する。
【プールD】

第3シード:ミシェル・アウグスト(ブラジル)
有力選手:アブドゥルラフマン・アルサイアリ(サウジアラビア)、クリストファー・ヴェラスコ(アメリカ)、ロイク・クドブディノフ(タジキスタン)、シェルゾド・ダヴラトフ(カザフスタン)
最も強豪の密度が薄い山。シード選手のミシェル・アウグスト(ブラジル)が勝ちあがると予想する。対抗馬は身体能力が高く爆発力のあるシェルゾド・ダヴラトフ(カザフスタン)。ただし、アウグストは粘戦系で自ら際(きわ)を作ることは少ないため、ダヴラトフの求める投げの打ち合いフィールドになる可能性は低い。相性も考慮すれば、ここはアウグストが順当に勝ち上がるはずだ。
第6シード:ホマン・ヴァラディエ=ピカール(フランス)
有力選手:アンドラシ・マルトン(ハンガリー)、ヨーレ・フェルストラーテン(ベルギー)、チャーリー・エア(イギリス)
シード選手のホマン・ヴァラディエ=ピカール(フランス)の勝ち上がりと予想する。昨年の世界選手権での準優勝以降はライバルたちにマークされたこともあり思うような成績を残せていないが、実力は本物。対抗馬は3回戦で対戦するヨーレ・フェルストラーテン(ベルギー)だが、この選手には現在3連勝中と相性が良い。2回戦には爆発力のあるアンドラシ・マルトン(ハンガリー)が配されているが、ここで転ぶ可能性は少ないだろう。
【準々決勝】
ミシェル・アウグスト(ブラジル) ― ホマン・ヴァラディエ=ピカール(フランス)
ヴァラディエ=ピカールの勝利と予想する。そもそもの力に差があることに加え、両袖からも威力のある技を仕掛けられるヴァラディエ=ピカールの方が対応出来る形の幅が広く、アウグストに得意の粘戦を許さないはずだ。
【準決勝】
バラバイ・アガエフ(アゼルバイジャン) ― アユブ・ブリエフ(ロシア)
アガエフの勝利と予想する。相性、実力ともにブリエフに分があると思われるが、前述の通りこの選手はスタミナに難がある。試合間隔が詰まることもあり、この段階では力を発揮し切れないと読む。
永山竜樹(パーク24) ― ホマン・ヴァラディエ=ピカール(フランス)
昨年大会の決勝カード。力は拮抗も、柔道が噛み合うため、純粋な実力勝負になるはず。実力の絶対値では永山が上回っており、アシピツに勝利出来るコンディションであれば永山が勝利すると予想する。
【決勝】

バラバイ・アガエフ(アゼルバイジャン) ― 永山竜樹(パーク24)
相性の有利はアガエフ。組み手が永山が右、アガエフが左組みのケンカ四つのため得意の肩車を仕掛けやすく、同時に永山は潜り技の受けを比較的苦手としている。また、永山のパラメーターの中で比較的凹んでいる寝技を得意としている点も有利に働くはずだ。ドライに予想するならばアガエフの勝利。ただし、実力は永山が一段上のため、引き手を得た場合には一気に形勢が永山の側に傾く。早く二本持つことを徹底したい。
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