取材・文:古田英毅
写真:辺見真也・中島実
全国中学校柔道大会、最終日の23日は長野県立武道館(佐久市)で男子個人戦8階級の競技が行われた。
73kg級は昨年2位の藤中元気(大阪・上宮学園中)が圧勝。「意識している」(本人)という阿部一二三ばりの打点の高い背負投と袖釣込腰を次々打ち込み、2回戦から準々決勝までは32秒袖釣込腰「一本」、40秒背負投「一本」、45秒背負投「一本」と1分掛からず試合終了。準決勝は酒井政佳(石川・邑知中)を2分41秒釣腰「一本」に沈め、決勝もケンカ四つの原田竜惺(神奈川・平塚柔道協会)から早々に右袖釣込腰で「技あり」。以後も袖釣込腰で幾度も高く舞わせるが落ち際の決めを欠くと見るや移腰に右大腰と腰技で投げに掛かり、最後は2分53秒、相手の左内股を肘抜きの右背負投でごぼう抜き。体側を合わせたまま高々吹っ飛ばし、2つ目の「技あり」で勝負を決めた。戦後は「勝つ気しかなかった。負けることはまったく考えませんでした」と自信あふれるコメント。「阿部一二三選手が目標。まだまだ届かないですけど、これから追いつく」とトロフィーを片手に目を輝かせていた。
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