
著者紹介:Aya
Xの人気アカウント「2025judo」を運営する、柔道ファン界隈きっての「見上手」。SNS投稿の紹介はもちろん、試合情報に関しても的確なピックアップとわかりやすい紹介が好評、ファンのみならず選手間でもよく知られる。代表選手の中には「これさえ見ていればツアーの流れがわかる」と、このアカウントをウォッチするためにXを始めた方もいるほど。
※「ケアシステム」=皆さんご存じの、審判用の試合動画録画・再生システム。技の効果や反則判定のチェックなどに使用されます。正式名称“CARE(Computer Aided Replay)システム”
国際男性デー特集① ホマン・ヴァラディエ=ピカール
11月19日はInternational Men's Day! 日本では「国際男性デー」と呼ばれるこの日は、1999年にカリブ海の島国トリニダード・ドバゴで始まったとされています。男性や男の子の健康に目を向け、ジェンダー平等を促すことを目的とした日です。 ということで、今回から4週にわたって、私が個人的に注目している海外男子を紹介していきます。 1人目は、60kg級のホマン・ヴァラディエ=ピカール(フランス)。 現在(2025年11月13日時点)世界ランキング9位のピカールくん。彼を初めて意識したのは、2021年のヨーロッパジュニア選手権での優勝でした。 正統派な柔道スタイルで、同じ系統のフランス選手の中でも、ピカールくんはちょっと柔らかくて独特。背負投はしなやか、そして関節技の鬼。多様な顔ぶれのフランス代表の中でも、ひと目で“ピカールらしさ”が伝わる選手です。 ジュニアからシニアへ上がる時期は結果が出ない期間もありましたが、徐々に安定感が増し、今年の世界選手権ではついに決勝へ。あの畳にピカールくんが立った瞬間は、本当に胸が熱くなりました。 性格はとても生真面目。日本の柔道をすごくリスペクトしていて、試合中に表情を崩したり、勝っても派手なパフォーマンスをしない欧州では珍しいタイプ。でも普段はニコニコと穏やかで優しい雰囲気を持っており、そんなギャップも好きなところです。 「自分は工学を学んできたから、理屈で考えるのが好き」と彼は話します。「でも、柔道はその“理屈”だけでは説明できないところが面白い」とも。考えるタイプだけど、最後の一瞬は感覚で決める。バランス感覚のあるとても素敵な考えをする選手です。 そしてもちろん、今年もグランドスラム東京にエントリー。2024年は直前の足首のケガで欠場しましたものの、グランドスラム東京には、ほぼ毎年来てくれる常連です。今回はどんなピカールくんを見せてくれるのか、心から楽しみにしています。
ホマン・ヴァラディエ=ピカール(フランス)
国際男性デー特集② オビド・ジェボフ
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