【レポート】ジュニア世代の旗手・桑形萌花が初優勝、全試合「指導3」で頂点極める/2022年度講道館杯全日本柔道体重別選手権大会・女子70kg級

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取材・文・評:古田英毅
写真:乾晋也・辺見真也

【準決勝まで】

タシケント世界選手権代表の新添左季(自衛隊体育学校)と田中志歩(JR東日本)、そしてアジア選手権優勝の大野陽子(コマツ)までで既に3枠が埋まっていたこの階級のグランドスラム東京代表であるが、田中がタシケント世界選手権の負傷のために辞退。大野も今大会直前に現役引退を表明し、逆になんと3枠が空く形で講道館杯当日を迎えることとなった。

突如、序列再編成の端緒という位置付けとなった今大会の70kg級。激戦を縫って決勝に進んだのは桑形萌花(三井住友海上)と宇野友紀子(JR東日本)の2人。

桑形、力強い進退で「指導3」勝ち重ねる

準決勝、桑形萌花が杉山歌嶺を攻める。

2019年に世界カデ選手権で優勝、昨年は全日本ジュニアも制して若手世代の牽引役を務めて来た桑形だが、今夏に出場した世界ジュニアでは入賞ならず。9月の全日本ジュニアも決勝で2学年下の本田万結(比叡山高3年)に一本負けを喫して優勝を逃し、今回は捲土重来を期す大会である。

第1シードに配された桑形、この日はすべて「指導3」の反則累積で決勝まで勝ち上がった。まず2回戦は千葉ひとみ(淑徳大4年)に一方的に反則を押し付け、GS延長戦1分16秒「指導」差3-0の完勝。続く準々決勝は鈴木胡桃(環太平洋大3年)をGS延長戦1分46秒「指導3」対「指導1」で退け、勝負どころの準決勝は強敵・杉山歌嶺(JR東日本)をも3分40秒「指導3」対「指導1」で破った。

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