【eJudo’s EYE】グランドスラム・テルアビブ「評」、日本代表選手4名「採点表」

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66kg級は地元バルチ・シュマイロフが優勝。大声援の後押しに応えた。

文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta
 
グランドスラム・テルアビブ2022、日本代表選手4名の採点表をお届けさせて頂く。代表4名の採点に関しては、例によって自分の持てる力をきちんと発揮出来たかどうかがもっとも大きな基準。

先んじて簡単に総評を。大会自体は面白かった。どこかのタイミングでこのシリーズ(GPポルトガル~GSテルアビブ)で感じたもろもろはまとめて書きたいと思っているが、テルアビブ大会でもっとも印象的なことをひとつ挙げるとすれば、やはり観客の熱狂ぶりだ。立ち上がり、肩を組み、タオルを掲げ、国旗を打ち振り、選手の名前を合唱する。観戦チケットは売り切れ完売とのこと。凄い柔道人気だ。年配から若者まで、特にティーンエイジャーの姿が多いこともいい。これに選手が応えないわけがなく、イスラエルチームは計5個のメダルを獲得。81kg級のもと世界王者サギ・ムキは長期不調から脱せぬままの出場、初戦でいきなり「技有」を失ったのだが、力を振り絞って逆転勝ち。このまま実に5戦を戦い抜いた(5位)。準々決勝、フランク・デヴィトとの壮絶な撃ち合いを制した一番は大会ベストバウト。明らかに観客席から力を貰っていた。78kg超級ラズ・ヘルシュコなどは3位決定戦で勝利したあと、興奮しすぎて「礼」をしたまま前にのめって転びそうになっていた。ちょっと他にない磁場である。大会の改廃激しいワールドツアーであるが、テルアビブ大会は2月に連続開催中。イスラエルチームの強さや開催国としてのIJFとの相性の良さ(なんとなくの観察だが)を見る限り、このまま名物大会として定着する可能性もあるのではないだろうか。見上手揃うライブコンサート空間のパリ大会、熱狂的なテルアビブ大会、という感じで。

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