
グランプリ・アブダビ2025、日本人出場選手の採点表をお届けする。評価に際してもっとも重視するのは常の通り、「準備」と「実行」の2点。前者は「起こり得る状況に必要な手札を整備して自分の目的を果たすために駆使しているか」、後者は「持てる力を存分に発揮したかどうか」。
女子7人を送り込んだ日本代表、いったいにかなり「良かった」。
まず、やはり派遣すること自体が大事。森結愛がまさか国際舞台にこれほどまでの適性を発揮するとは。檀野芽紅がこの半年でここまでしっかり国際向きの構成を練っているとは。そして椋木美希がこのタイミングで殻を破るとは。やはり、出してみないとわからないのである。もちろん予算の都合はあるだろうが、才能・適性の発掘、選手層の涵養のためにも、国内で上位に入った選手にはきっちり、ワールドツアーの場を踏ませるべきだ。ある意味トップの派遣以上に重要な事業だとあらためて強く意識し、継続して欲しい。日本を強くするのはこのクラスタへの投資である。
もう1つ、今回の代表の好パフォーマンスに感じたのは「悔しさ」。グランドスラム東京をあと一歩で逃したメンバーたちが、その1週間前にパフォーマンスの場を与えられた。全員一段巻き上がっていた。順行運転の結果を受け入れるのではなく、勝負どころでことごとく一段上の選択を為していた。これは毎年企図出来るものではないが、強豪が図ったかのように集まった大会のレベルの高さも合わせて、今回の派遣は良い方向に「嵌った」。
男子の学生王者を送り込んだグランプリ・ザグレブ同様、敗れた選手もしっかり課題を見つけられた大会。意義のある派遣だったと総括したい。
採点:eJudo編集部
48kg級
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