文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta
大会と同時進行のイベントが多くアウトプットが遅くなってしまったが、グランドスラム・タシケントの日本代表選手採点表をお送りする。今回も最大の基準は、己の持てる力をきちんと出せたかどうか。
総評
総評としては、全体的に選手の粒が揃わなかった大会であったということをまず挙げたい。パリ・テルアビブとビッグイベントが2つ続いた後の明らかな狭間だった。そしてここに強国・日本が大量派遣を為した。これが少々意外であった。
世界選手権代表選手にとっては大会のレベル云々よりも、どの時期に実戦を挟むかという「タイミング」が最優先。であれば自分が試合をしておきたいタイミングの大会にたまたま海外の強豪の挙動がかみ合わなかったということで、この事情は理解できる。目的にも適う。ただ、代表選手以外は、出来ればもっと強豪選手が集まる大会で、レベルの高い相手と試合を組ませたかったのではないか。植岡虎太郎やグリーンカラニ海斗、大森朱莉らの若手有望株はもちろん強豪と手合わせをさせて育成を図りたかっただろうし、いかにポイント確保が大事とはいえ、せっかく費用をかけてはるばるウズベキスタンまで来たというのに志々目愛や玉置桃、冨田若春ら世界選手権のメダリストが今更このレベルの選手と試合をしてどこまでの意味があるのかとも思ってしまう。昨年末の段階で強化サイドにはテルアビブに強豪が集まるとの事前情報があったようなので、何らかの戦略なり事情なりがあったと推察するのだが、ファン視点では少々残念だった。
スポンサーリンク