文責:eJudo編集部
体重別で柔道日本一を決める全日本選抜体重別選手権大会の開幕が1週間後、4月1日(土)に迫った。長らく五輪・世界選手権の最終選考会を兼ねていたこの大会だが、今年は世界選手権が5月に前倒しされたため既に日本代表は決定済み。もちろん代表選手は出場しない。ここ数年早期内定制度によって形骸化していた(そして長年ライト層のファンの誤解のもとになってきた)「最終選考会」の看板が、ついに、名実ともに外れることになった格好だ。権威・競技レベルともに国内最高峰大会であることには変わりないが、間違いなく、日本の競技史上の節目になる大会である。
階級1番手が出場しない今大会。パリ五輪代表争いという文脈からは、もはや1枠あるかないかと言っていい「追撃者」を決める大会ということになる。どの選手もあくまでドーハ世界選手権における日本代表選手のV逸という「他力」が必要な立場ではあるが、最後まで何が起こるかわからないのがこの世界。まずはここで勝ち、世界選手権後に決まるアジア大会(9月24日~27日)の日本代表に食い込みたい。もはや勝ち続けるしか道の開けぬ立場にある、シード選手たちの奮闘に期待したい。
そして次代を担う若手の活躍が今大会の大きなみどころ。ベテランが現日本代表を務める60kg級や73kg級、81kg級、混戦の続く100kg級などは、「パリ後の世界」のリーダーを決めるという文脈がある大会でもある。60kg級の近藤隼斗や福田大和など、既にインパクトある成績を残しているリーダー候補がこの立場を得ることが出来るか。注目しておきたい。
→2023年全日本選抜柔道体重別選手権・組み合わせ(全日本柔道連盟ウェブサイト)
※以下、選手の所属は2023年3月時点。
60kg級 揚がる勢いの近藤・福田、迎え撃つベテラン永山
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