文責:古田英毅
写真:乾晋也・辺見真也
第45回全国高等学校柔道選手権大会は3月20日に、日本武道館で開幕。最終日の21日は団体戦が行われた。
展望記事で示した通り、男子の優勝候補は国士舘高(東京)。川端倖明、畠山凱、若崎喜志とインターハイ優勝チームから中核3枚が残り、新シーズンは金鷲旗で活躍した大物1年生山本由聖が台頭。巨大戦力と言っていい。これを東海大相模高(神奈川)、作陽高(岡山)、埼玉栄高(埼玉)が追うというのが今年の様相である。
Aブロック1回戦~3回戦
まずAブロックの様相をお伝えする。シード校は木更津総合高(千葉)。そして抽選の結果ここに国士舘と埼玉栄が詰め込まれることとなった。勝ち上がり難度のもっとも高い「死のブロック」である。
シード校木更津総合、初戦で苦杯
【Aブロック2回戦】
延岡学園高(宮崎) ②-2 木更津総合高(千葉)
(先)甲斐大詩○大外刈(0:10)△新井善心
(次)佐藤匠馬×引分×北條允人
(中)栁本勇翔△反則(2:18)○飯田叶輝
(副)工藤悠祐○合技(2:18)△三ツ石大剛
(大)戸髙連之介△優勢[僅差]○中野心太
そしてシード校木更津総合がいきなり陥落。2回戦、延岡学園高(宮崎)がその首級を挙げた。先鋒甲斐大詩が開始10秒の右大外刈「一本」という先制パンチ。前に呼び込みながら釣り手を肘下に入れ、重心移動の際を捉えた強烈な一撃だった。続く次鋒戦は引き分け、中堅戦は栁本勇翔が敵方のエース飯田叶輝の前に3つの「指導」を失って落としたが、副将戦で工藤悠祐が一本勝ちを果たして再度リード。三ツ石大剛の右背負投を右小外刈に切り返して「技有」、さらに右内股で「技有」という盤石の試合だった。2つの「一本」による2-1とリードして迎えた大将戦は戸髙連之介がポイントゲッター中野心太の猛攻を「指導2」までに抑えて踏みとどまり、敗戦もスコアを僅差優勢にまでに留める。結果2-2の内容差で勝ち抜けを決めた。
そしてベスト8には大方の予想通りに、国士舘と埼玉栄が進んだ。両校の勝ち上がりを追っていきたい。
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