【レポート】佐賀商が富士学苑倒して初優勝、決勝は先鋒近藤の奮闘に後衛が応える/第44回全国高等学校柔道選手権大会女子団体戦②準決勝~決勝

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取材・文:eJudo編集部・小林大悟

準決勝 第1試合

ベスト4進出の広島皆実高
第1試合は広島皆実高(広島)と富士学苑高(山梨)がマッチアップ。
 
【準決勝】
広島皆実高(広島) ― 富士学苑高(山梨)
(先)今岡そら ― 大久保藍
(中)城美月 ― 杉山凛
(大)本田万智 ― 山本海蘭
 
広島皆実は全員の練度が高く、状況に合わせて試合をしっかり作れる総合力の高さが武器。個人戦で上位に入るような大駒はいないが、敢えて軸になる選手を挙げるならば、ここまで全勝の先鋒・今岡そら。個人戦は県予選で全国王者・落合倖(沼田高)に蓋をされる形でなかなか活躍の場が得られないが、この日ここまでの戦いから実力のほどは明らか。
 
対する富士学苑は大将・山本海蘭がチームの柱。ここまで3試合すべて一本勝ち、うち2試合は1分以内に勝負を決める圧倒的な強さを見せている。加えて先鋒の大久保藍、中堅の杉山凛も他チームであればポイントゲッター級の実力者。富士学苑らしい手堅い組み手や試合運びをしっかり身に付けており、これぞの試合を引き分ける能力も高い。
 
大将戦は富士学苑・山本の一本勝ちが濃厚。必然的に広島皆実は先鋒と中堅で2点勝利しての前半勝負、最低でもリードして大将に繋ぐことが必要になる。中堅戦で杉山から取ることの難易度を考えれば、勝負を掛けるべきは先鋒、ここで得点することが広島皆実勝利の必須条件だ。一方の富士学苑は「技有」以下のビハインドであれば、山本の一本勝ちで試合をひっくり返すことが十分に可能。前衛2試合は無理をせずに引き分けベースの戦いが期せる。優位は富士学苑の側にあり。広島皆実としてはまず先鋒戦をできれば「一本」で勝利してプレッシャーを掛け、敵方のパニックを誘いたいところ。
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