文責:eJudo編集部/小林大悟
48kg級 角田夏実が絶対の優勝候補、ガンバータルとバフードルジのモンゴル一番手争いに注目
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第2シードで2021年ブダペスト世界選手権王者の角田夏実(了徳寺大職)が優勝候補。イリーナ・ドルゴワ(IJF・ロシア)、シラ・リショニー(イスラエル)、ガンバータル・ナランツェツェグ(モンゴル)、バフードルジ・バーサンフー(モンゴル)らワールドツアーの表彰台常連選手が多数出場しているが、いずれも本調子の角田の敵ではない。
角田は今年4月の選抜体重別選手権2位。決勝では東京五輪銀メダリストの渡名喜風南(パーク24)に敗れたが、2枠目で今年10月のタシケント世界選手権の代表に選ばれている。同大会ではどこか巴投の間合いが噛み合わない様子で、序盤戦から苦しい戦いが続いた。今大会ではまず最大の武器の巴投が好調時の精度まで回復しているのかに注目したい。実力では頭ひとつ抜けており、優勝は必達目標。好内容で勝利して、世界選手権に向けて良い流れを作りたい。
一方、海外勢で注目したいのは、ベテランのガンバータルと若手のバフードルジによるモンゴルの一番手争い。同国の48kg級では長く一番手として階級を牽引したムンフバット・ウランツェツェグ(モンゴル)が引退。そのまま2番手だったガンバータルがその座に座ると予想されたが、今年に入って22歳のバフードルジがワールドツアーで3大会連続のメダル獲得(うち2位2回)と急成長。4月のグランドスラム・アンタルヤでは決勝を争うところまで力を上げた。同大会ではガンバータルが勝利しているが、内容は「指導2」対「指導3」。もはやどちらがパリ五輪代表の座を得ても状況。今大会では準々決勝で直接対決が組まれており、ここで勝った選手の決勝進出が濃厚。結果に関係なく世界選手権には両者ともに選出されると予想するが、地元開催大会での勝敗が序列決定に与える影響は極めて大きい。バチバチの熱戦が期待できるだろう。
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