階級概況
東京五輪銀メダリストのチョ・グハン(韓国)と銅メダリストのニヤズ・イリアソフ(ロシア)が離脱。王者ウルフアロン(了徳寺大職)もまだ大会に復帰しておらず、主役級3名が抜けてさすがに全体のレベルは下がった印象だ。とはいえボリュームという面からは十分以上。一度は引退を表明していたヴァルラム・リパルテリアニ(ジョージア)の復帰や、イリア・スラマニゼ(ジョージア)にムザファルベク・ツロボエフ(ウズベキスタン)ら若手の有望選手が本格的に一線で戦い始めたこと、ニコロス・シェラザディシヴィリ(スペイン)やアスレイ・ゴンザレス(ルーマニア)ら90kg級のビッグネームの加入など、これという役者はむしろ増えた印象だ。
優勝候補は世界選手権2連覇中のジョルジ・フォンセカ(ポルトガル)。五輪後は数か月の休養を取ったが、今年1月にワールドツアーに復帰するなり2連勝。4月末の欧州選手権で敗れて以降はやや勢いが減じた感があったが、それでも6月のグランドスラム・ウランバートルで2位になるなど、安定した強さを保っている。8月のヨーロッパオープン・コインブラで優勝して以降は大会出場を控えており、おそらく休養・調整は十分。今大会ではふたたび強いフォンセカを見せてくれるはずだ。とはいえこの人のパフォーマンスはコンディションを含めた「調子」に左右される部分も大きい。予想の補助線となる大会出場が途切れていることも勘案し、実力推測マップでは注釈付きとした。
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