【eJudo’s EYE】完成度増したゆえ「組成」の相性が純化、予感通りの不完全燃焼結末/ドーハ世界柔道選手権男子66kg級「評」

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文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

決勝は2年連続で阿部一二三vs丸山城志郎

丸山の側がドラスティックな新戦略を持ち込まねば勝利自体も、カタルシスある決着もない。そしてバックグランドの事情を考えれば阿部勝利の可能性が高く、内容としては大向う受けのしない「指導3」で終わる可能性が極めて高い。

「阿部vs丸山」の来歴を熱心に観察していたものであればあるほど濃く予感していたであろうこの見立てが、当たった形になった。積年のライバル対決の終焉としてはかなり寂しい「指導3」決着。内容薄いまま、というより阿部の側が敢えて企図した「面白みのない試合」の構図崩れぬまま試合が終った。阿部が冷徹に、欲しい結果をきちんと得たという形だ。

まもなく第3日の試合が始まる。本日この項に費やすに許される時間は50分強。論理構成に欠けるかもしれないが、箇条書きで「評」として書きたいことを並べていきたい。

大戦略のぶつかり合いはなかった。阿部の「戦術」のみで終わった試合。

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