【戦評】第5日・日本代表選手全試合戦評(男子90kg級、女子70kg級)/ドーハ世界柔道選手権2023

注目の記事/記事
  1. ホーム
  2. 注目の記事
  3. 【戦評】第5日・日本代表選手全試合戦評(男子90kg級、女子70kg級)/ドーハ世界柔道選手権2023

予選ラウンド 日本時間 16:30~
決勝ラウンド 日本時間 24:00~

90kg級

村尾三四郎(JESグループ) 3位

【2回戦】村尾三四郎〇優勢[技有・大内刈]△アラム・グリゴリアン(アラブ首長国連邦)

ともに左組みの相四つ。村尾は引き手襟を交えて丁寧な進退。機を見て強烈な左出足払の楔も入れ、相手を組み手に集中させぬまま優位に試合を運ぶ。56秒には組み際に両襟の右大内刈一撃、崩れた相手を斜めに激しく追って「技有」。以後も優位は常に村尾。釣り手片襟、相手に応じての両袖、一気の奥襟叩き、と組み手の形を変えながら攻め続ける。片襟の大内刈で投げ掛け、相手のクロス組み手は支釣込足で弾き、あっという間に試合は終盤。組ませてもらえないグリゴリアンが背中を向けて場外に送り出される場面もあり、波乱の予感ないまま試合終了。

【3回戦】村尾三四郎〇大内刈(1:24)△ロベルト・フロレンティーノ(ドミニカ共和国)

左相四つ。長身のフロレンティーノはこの日好調。54秒には長い腕を振り回して釣り手でクロスに背中を叩き、村尾が背中を抱くと引込返に切り返してあわやという場面を作る。村尾片襟の左大外刈から左大内刈で追うが、体の長いフロレンティーノは着地前に釣り手側に身を切り、腹ばいに落ちて「待て」。村尾これを受けて、続く展開では釣り手を奥に入れて相手を固定。まず左大外刈で踏ん張らせ、相手が裏投に取ろうとした瞬間大内刈に連絡する。前段と同じ組み立てだが、今度は相手の体がしっかり固定されており、フロレンティーノは身を切ること能わず。踏ん張ったその姿勢のまま背中から落ちて「一本」。

有料会員記事(無料会員の方も月3本までお読み頂けます)
【残り4,669文字 / 全5,376文字】

スポンサーリンク