78kg級 現役世界王者のラニルが第1シード、髙山莉加と梅木真美が「代表挑戦権」掛けて決戦
現役世界王者のインバル・ラニル(イスラエル)が第1シード、ここに2021年ハンガリー世界選手権王者のアナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)、同3位で2015年アスタナ世界選手権王者の梅木真美(ALSOK)と、世界王者3人が顔を揃えた。それ以外にも髙山莉加(三井住友海上)、パトリシア・サンパイオ(ポルトガル)、ユン・ヒュンジ(韓国)、アリナ・ブーン(ドイツ)とワールドツアーの上位常連選手が名を連ねており、トーナメントのレベルは高い。
優勝候補は、上記のうち世界王者3人に髙山とサンパイオを加えた5人。純実力ではヴァグナーがやや抜けている印象だが、この階級は大会ごと、どころか1試合ごとに調子に波のある選手が多く、蓋を開けてみるまで誰が勝つかは予想し難い。
日本代表の髙山と梅木は、国内1番手の濵田尚里(自衛隊体育学校)が昨年来優勝なし、世界選手権2大会連続メダルなしと調子を落としていることから、まだパリ五輪の代表争いの権利を持っている状態にあるとみる。強化陣が早期内定を強調する状況での今大会への同時派遣は、つまりパリ五輪に向けた代表争いの足切りラインの設定にほかならない。ここで差が付いた段階で片方は実質的に落選となる可能性も考えられる。どちらにとっても絶対に負けられない戦いだ。日本のファンとしては、是非とも決勝での直接対決で決着をつけてほしいところ。過去の対戦成績からすれば高山の方が相性的に分が良いが、力は限りなく五分に近いはず。気持ちのぶつかり合う熱戦が期待できるはずだ。
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