取材・文:eJudo編集部・小林大悟
今大会の女子団体戦はオーダー固定、点取り方式の体重別3人制(先鋒52kg以下、中堅63kg以下、大将無差別)で行われる。同点の場合の代表戦は、抽選による引き分けカードの再試合。つまり、かつてのように重量級の大駒が計2点を取って勝ち上がるというようなエース偏重の戦略を採ることができない。勝ち上がるための最重要ポイントは、戦列に穴のない「総合力」だ。
この観点から優勝候補の最右翼に挙げられていたのは佐久長聖高(長野)。各ポジションに強化選手を揃えるという客観的「エビデンス」もあり主催者側も推す論拠は十分、第1シードに配されていたが、なんと大会開始前の段階で欠場が発表された。加えてシード校・桐蔭学園高(神奈川)をはじめ青森北高(青森)、津幡高(石川)、敦賀高(福井)の4校が欠場。代替チームなしの青森県を除き、それぞれ松商学園高(長野)、横須賀学院(神奈川)、金沢学院大附高(石川)、北陸高(福井)が急遽出場権を得ることとなった。
優勝候補の筆頭と目されていた佐久長聖が消えたことで、トーナメントの混戦傾向はさらに加速。さらに前日の個人戦における新たな有力選手の登場や主力級の負傷などもあり、事前の「読み」とは大きく様相が変わった。
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