「 いかなる種類の試合にも共通であって、試合の最も大切なる目的は何かというと試合によってどれほど技術が上達したか、いかに体力が増したか、精神の修養とか工夫の力がどれほど進んだかというようなことを各自にも知り、指導者にも認めてもらう機会を作ることである。」
出典:「柔道試合審判規程の改正について」『柔道年鑑』 大正14年(1925)1月
(『嘉納治五郎大系』2巻,436頁)
前回の「嘉納治五郎師範のひとこと」では、柔道の目的に試合や競技が含まれていなかったことを紹介しました。では、試合は何のために行うのでしょうか。その回答のひとつを今回の「ひとこと」として取り上げました。
ここでは試合の目的を自分の成長度合いの把握、さらに指導者にもそれを知ってもらうこととしています。普段の稽古だけでは分かりにくいものを明らかにするための試合ということでしょう。
このことを示すエピソードが伝わっています。
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