階級概況
東京五輪が終わって、シャラフディン・ルトフィラエフ(ウズベキスタン)、ダシュダワー・アマルツヴシン(モンゴル)ら長く階級上位を務めて来たベテラン勢が離脱。グスマン・キルギズバエフ(カザフスタン)、ワリード・キア(フランス)らも66kg級に去り、全体のレベルはかなり下がった。新興勢力のエンフタイワン・アリウンボルド(モンゴル)やアンジェロ・パンターノ(イタリア)らがワールドツアーでは主役級の活躍を見せているものの、まだ上位陣に伍するレベルにはない。男子7階級でもっとも弱体化した階級と言ってよいのではないだろうか。
というわけで全体としては地盤沈下が起こっているのだが、優勝争いに絡むトップ選手たちは高いレベルを維持、その顔ぶれは変わっていない。常にトップ層に選手を送り込んでいたロシア勢はウクライナ侵攻の影響で欠場となったが、東京五輪銀メダリストのヤン・ユンウェイ(台湾)やフランシスコ・ガリーゴス(スペイン)が力を伸ばして完全に第1グループに定着。五輪後は66kg級を主戦場としていた2015年世界王者のイェルドス・スメトフ(カザフスタン)も今大会に合わせて階級を戻して、メダル争いの難易度は高い。
スポンサーリンク