「アジアのオリンピック」、アジア大会が23日に中国・杭州で開幕。柔道競技は、大会初日の24日(日)から4日間にわたって行われる。
大会の1年延期があったこともあり、日本代表はかなり柔軟な選抜を行った。敢えて今大会を「五輪代表争いの対象大会としない」とすることで、制度に縛られ過ぎず、既に五輪代表に内定している選手から次代を担う若手まで、多様な層の選手を代表に選抜。アジア大会という、「獲得ポイントは多くないが、競技レベルも存在感も高い大会」を単なるお祭りではなく、実効性のある強化の機会として最大限に利用した格好だ。
代表選手の立ち位置は4つに色分けされる。五輪代表に内定しているのが男子73kg級の橋本壮市(パーク24)と女子48kg級の角田夏美(SBC湘南美容クリニック)の2名。代表争いの渦中にあるのが男子100kg級のウルフアロン(パーク24)、女子63kg級の髙市未来(コマツ)、78kg級の高山莉加(三井住友海上)の3名。ロサンゼルス五輪をにらんだ若手育成の観点からの選抜が男子60kg級の近藤隼斗(国士舘大4年)、同66kg級の田中龍馬(筑波大4年)、81kg級の老野祐平(帝京平成大4年)の3名。他は基本的に「五輪のバックアッパー養成」というアジア大会伝統の選抜方針に則った階級2番手、あるいは来年の世界選手権を見据えた強化といった具合である。
22日(金)の夜に組み合わせ抽選は終了。常の通り階級ごとのプレビュー記事はあらためて出させて頂くが、「オーバービュー」として、ドローを踏まえた各階級のひとこと展望をお届けさせて頂く。
大会情報
日程:2023年9月24日(日)~27日(水)
会場:蕭山臨浦体育館 Xiaoshan Linpu Gymnasium (中国・杭州)
中継:TBS、U-NEXT
24日(日) 男子60kg級、66kg級、女子48kg級、52kg級
25日(月) 男子73kg級、81kg級、女子57kg級、63kg級、70kg級
26日(火) 男子90kg級、100kg級、100kg超級、女子78kg級、78kg超級
27日(水) 男女混合団体戦
9月24日(日)
男子60kg級
近藤隼斗は第6シード。準々決勝で東京五輪銀メダルのヤン・ユンウェイ(台湾)、準決勝で2022年世界選手権銀メダルのエンフタイワン・アリウンボルド(モンゴル)との対戦が確実視される。逆側の山にはもと世界王者イェルドス・スメトフを差し置いて代表入りしたマグジャン・シャムシャディン(カザフスタン)、正統派の内股系ディルショドベク・バラトフ(ウズベキスタン)がいるが、決勝ではおそらく第1シードのイ・ハリン(韓国)との対戦が待ち受ける。
スポンサーリンク