【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第92回「本当の自他共栄は、後々のことも考えて、人のためにも、自分のためにも、広く遠く、また大きく考えて栄とならなければならぬのである。」

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嘉納治五郎師範_MASTER JIGORO KANO

「本当の自他共栄は、後々のことも考えて、人のためにも、自分のためにも、広く遠く、また大きく考えて栄とならなければならぬのである。

出典:「衆議院議員の選挙について」作興7巻2号
昭和3年2月 (『嘉納治五郎大系』6巻414頁)

「税」「安」「金」「北」「災」「令」。これが何かおわかりでしょうか?
毎年、その年の世相を一文字で表す「今年の漢字」として、直近5年間で選ばれた漢字です。

我々日本人にとってなじみ深く、日常生活に欠くことのできない漢字。その特徴の一つとして、字自体が情報を持っているということが挙げられます。おかげで、その字や単語を知らなくても、読み方や意味がある程度分かることはよくあります。一方、その情報故に読み違えることもあります。

さて、我々柔道修行者にとって馴染みがある「自他共栄」。
これも漢字から意味が簡単に取れます。「自分も他者も共に栄える」。非常にシンプルで分かりやすい。ですが、これを日常生活に実践しようとした時、どうでしょうか?

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