※階級の概況や有力選手、日本代表選手の紹介は「みどころ」をご参照ください。
(エントリー46名)
既報のとおり、世界選手権2連覇中のタト・グリガラシヴィリ(ジョージア)が大会直前にエントリーをキャンセル。本階級は最大の見どころを失った。加えてギレルミ・シミット(ブラジル)も抜け、年間最激戦大会との感すらあったエントリーリスト発表当初に比べれば、やはり一段盛り上がりに欠ける印象は否めない。とはいえ、マティアス・カッス(ベルギー)、永瀬貴規(旭化成)、サイード・モラエイ(アゼルバイジャン)、サギ・ムキ(イスラエル)の世界王者4人がそのままトーナメント表に名を連ねており、例年と比べれば十分な豪華さ。魅力的なトーナメントである。
優勝候補は、上記の4人にイ・ジョンファン(韓国)を加えた5人、順当であれば、このなかから優勝者が決まるはずだ。組み合わせでは永瀬とイが同じプールCに配されており、両者が対戦する準々決勝がトーナメント第一の山場。永瀬はイに過去1勝2敗と負け越しており、直近のドーハ世界選手権での対戦でも右大外刈からの左小外掛「技有」で敗れている。投げられた場面は初回対戦時の左背負投も含め、いずれも技術構成的に想定外の技を受け損なっての失点。かねてから指摘されてきた永瀬の課題でもある。とはいえ、イも試合出場を続けるなかで手札のほとんどを見せており、さすがに「ネタ切れ」のはず。仮に秘密兵器があったとしてもパリ五輪本番まで取り置くはずだ。今回に関しては、実力さえ出し切れば十分に勝利できるはず。苦手意識を作らないためにも、絶対にここは勝っておきたい。
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