間断なく大会が続くゆえ遅くなってしまったが、グランドスラム・タシケント2024男子日本代表選手の「採点表」をお届けする。採点上最も重視するのは、常の通り「持てる力を十分発揮出来たかどうか」。そして近頃の採点傾向から気が付いたのだが、この項を満たすためには「準備」がかなり重要。己を理解して必要な手札を準備し、その上で相手を理解して状況にあったカードを切ることが出来ているかどうか。採点に際しての寸評では、ここに言及していることが多い。「持てる力を十分発揮出来たかどうか」というパフォーマンス自体に加え、戦略的、戦術的に大会を戦い抜くだけの準備が出来ていたかどうか。ここを重視して採点していきたい。
採点・評:古田英毅/eJudo編集部
60kg級
近藤隼斗(国士舘大4年) 5.0
成績:2回戦敗退
1回戦を一本勝ちも、2回戦でガムザト・ザイルベコフ(中立選手団)に大内返と浮技の合技「一本」で敗退。相手は強豪、食らった浮技(巴投)も微妙な判定であり、すぐさま取り返したはずの大外刈「技有」が取り消される不運もあった。極端に点を減じるまでの内容ではないと考える。ただし後輩・中村大樹が台頭している中で結果を出せなかったことは痛い。序列の一歩後退は受け入れなければならないだろう。試合で言えば1つ、杞憂かもしれないが、近藤が頻繁に起こす足を振っての「探る」動きが狙われているのではという危惧は持った。1回戦の決まり技も内側を叩いて探ってからの跳ね。そしてこの試合は探りの動きに大内返を合わされた。一応リマークしておきたい。
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