【レポート】大将対決で坂口稜が勝利、埼玉栄悲願の高校日本一なる/2022年度金鷲旗高校柔道大会マッチレポート⑥決勝

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文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

マッチレポート⑤よりつづく)

円陣を組む埼玉栄の面々。この決勝で初の全国制覇を目指す。


決勝に進んだのは国士舘高(東京)埼玉栄高(埼玉)

国士舘は2018年大会、2019年大会に続く3連覇を目指す。決戦メンバーに選ばれた5名のうち3名が2年生という若いチームだが、接戦の連続を制して今年もみごと決勝まで勝ち上がった。新チーム結成以降「日替わり」で誰かが必ず仕事をするという形で勝利を重ねてきた総合力型のチームだが、この代初めての全国大会の中で中堅川端倖明と副将畠山凱の2人が勝負力の高さを見せて抜け出し、一段チームのスケール感が増した。大将に抜擢された横手和輝が準決勝でチームの勝利を決める一本勝ちを見せ、勢いに乗っていることも好材料。第1シードに選ばれながら新型コロナウイルス陽性者発生のため欠場となった全国高校選手権の悔しさを晴らすべく、この試合で今代初の日本一に挑む。

準決勝で全国高校選手選手権の覇者・大牟田を倒した国士舘高(東京)

一方の埼玉栄は全国中学校大会を2連覇しているこの世代の目玉。全国高校選手権無差別王者の坂口稜と昨夏のインターハイ100kg級チャンピオン新井道大というダブルエースを擁し、金鷲旗レギュレーション最大の強みである「絶対のエースの存在」という条件を今代唯一満たしたと言っていい、尖りのあるチームだ。総合力型チームばかりが揃った今大会にあっては、間違いなく優勝候補の筆頭である。ただし、このチームはまだ全国制覇の経験がない。同じくV候補の筆頭と評された昨夏のインターハイ、そして今年の全国高校選手権はいずれもベスト8止まり。常の勝利とは比べ物にならないほどハードル高い「初めての優勝」を得られるだけの圧倒的な強さ、あるいは執念を練って来られたかどうかが、この決勝で問われることになる。

埼玉栄高(埼玉)。全国中学校大会2連覇の代が3年生となった、勝負の年だ。

オーダー順は下記。

国士舘高(東京) - 埼玉栄高(埼玉)
(先) 唐木康大 - 平野匠啓
(次) 若崎喜志 - 杉野瑛星
(中) 川端倖明 - 峰優月
(副) 畠山凱 - 新井道大
(大) 横手和輝 - 坂口稜

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