【レポート】太田彪雅が優勝、影浦・原沢が表彰台を確保/グランドスラム東京2022・男子100kg超級

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写真:乾晋也・辺見真也/IJF
文:古田英毅

海外勢の目玉は、2つの五輪金メダルを持つルカシュ・クルパレク(チェコ)

タシケント世界選手権で銀メダルを獲得したもっかの1番手・斉藤立(国士舘大3年)が欠場。日本勢はアジア選手権を制した影浦心(日本中央競馬会)、東京五輪代表の原沢久喜(長府工産)、10月末の講道館杯で驚きの優勝を果たした髙橋翼(国士舘大3年)、そして斉藤欠場により滑り込みで本大会出場の栄を得た2021年全日本柔道選手権の覇者・太田彪雅(旭化成)という陣容で臨む。

海外勢は強者と、ワールドツアーメダル争いの圏外選手に二極分解。日本勢のライバルはオリンピック2階級で金メダルを獲得したルカシュ・クルパレク(チェコ)と、天理大所属のオドフー・ツェツェンツェンゲル(モンゴル)の2名のみと言っていい状態。あとはツアー常連のヴラダト・シミオネスク(ルーマニア)がいるくらいで、日本勢の脅威になり得るのはこの3名に絞られると見ていい。クルパレクも今期は一貫して不調で、トーナメントの中心ははっきり日本勢である。

【準決勝まで】

太田が決勝進出、強敵立て続けに「一本」で下す

準々決勝、太田彪雅がヴラダト・シミオネスクから内股「一本」

急遽の代役として送り込まれた太田彪雅が、見事決勝進出を果たした。このトーナメントの中では重めの配置で、初戦(2回戦)の相手は第4シードのヴィト・ドラギッチ(スロベニア)。太田はこの巨漢との一番を、2分48秒鮮やかな右体落「一本」で突破。右相四つの相手に奥襟を叩かれるも、足技を交えて釣り手を絞り落とし、圧を掛けて頭を下げさせ、相手が両手ともに空を掻くその体勢の直し際を綺麗に回した。完璧な一撃だった。

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