写真:乾晋也・辺見真也/IJF
文:古田英毅
東京五輪の金メダリスト濵田尚里(自衛隊体育学校)に、2021年の世界選手権を制したアナ=マリア・ヴァグナー(ドイツ)と昨年の世界王者2人がエントリー。2021年世界選手権で銅メダルの梅木真美(ALSOK)、タシケント世界選手権で銅メダルを得たばかりのエリザヴェータ・リトヴィネンコ(ウクライナ)とベアタ・パクト=クロツコ(ポーランド)の2人と、メダリストもずらり、過去のメダリストで言えばフッシェ・ステインハウス(オランダ)にファニー=エステル・ポスヴィト(フランス)、栄冠まだなき実力者枠にも高山莉加(三井住友海上)や泉真生(コマツ)、ナターシャ・アウスマ(オランダ)らが控えるという濃い陣容。いったいに海外勢の陣容が貧弱な今年度のグランドスラム東京にあって、実はもっとも面子の濃い階級の1つ。しかもほとんど全員が「パワーと取り味」に振った、実に78kg級らしいメンバーである。どの大会も試合自体が面白い78kg級、今回も熱戦が期待された。
【準決勝まで】
シード選手が畳に現れる2回戦からがトーナメントの本番。その初戦で、ヴァグナーがポスヴィトを大外返「一本」で叩きつけるという豪華かつ強烈な幕開け。あまりに高く上がり過ぎたポスヴィトが思わず手を着いて落下、肩を負傷して立ち上がれぬという、凄まじい一発だった。
この試合を契機に期待に違わぬ熱戦が打ち続く。そして決勝には濵田尚里と髙山莉加が進むこととなった。
濵田抜群の強さ、全試合一本勝ちで決勝へ
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