【eJudo’s EYE】日本代表採点表/グランプリ・ポルトガル2023

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文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta

インターハイ100kg級2連覇、これがワールドツアー初出場の新井道大が決勝の畳に向かう。

ジュニア世代のワールドツアー派遣は意義あり、次の機会への連携が課題

1月27日から29日まで行われたグランプリ・ポルトガル2023の日本代表採点表をお届けする。ご存じの通り、日本はここに男子のジュニアチームを派遣。昨年と同じ施策であるが、これは大歓迎。世界にあってはいまやジュニア選手であっても、これという選手はすぐにワールドツアーに派遣される時代。使える時間と資金が少なく機会が限られるのであれば、ジュニアのトップには、ワールドツアー大会でレベルの高い戦いを体験させるべきだ。ランキングポイントの付かないローカルゲームで、同世代選手に圧勝しても糧にはなりにくい。適性のある選手を早く発掘するという点からも、限られた資金を有効活用するという文脈からも、この時点でワールドツアーの舞台を踏ませることは意義のあることだと思う。

あとは次への連続性を持たせられるかどうか。昨年この大会で素晴らしい内容を見せてメダルも獲得した老野祐平(帝京平成大)は、その後「強化選手選考会」(講道館杯相当)と全日本学生体重別選手権と国内2タイトルを制したが、いまだ1度も国際大会の舞台を踏む機会がない。制度として、強化におけるジュニアとシニアの連携のラインに乗っていない大会ということなのだろうが、「1回派遣しただけ」ではそれこそ資金の無駄遣いである。メダルを獲った選手、せめて優勝した選手には次の国際大会の機会が与えられる、これまでと違う出世ルートがあるべきだ。

日本チーム、「ジュニア」という括りとはいえ高校2年生から大学2年生まで年齢はバラバラ。上(大学2年)になると、同世代で既に世界で活躍している選手もたくさん出て来る。採点にはこの点(年齢)で少し傾斜を入れた。

日本代表選手採点表

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