文責:古田英毅
Text by Hideki Furuta
第45回全国高等学校柔道選手権大会の開幕がいよいよ来週、20日(月)に迫った。4つのカテゴリのうち、まずは大会の花形である男子団体戦を展望してみたい。
今年度の最上級生である2年生世代は全国中学校大会がなかった代で、現時点では実力がまだマップされ切れていない。さらに昨年に引き続いて採用された「点取り制×配列順自由」は不確定要素が多く、大きく言って実力差が詰まる方向に働くレギュレーション。総体戦力の差が反映されやすい従来の「抜き勝負」とは真逆の制度と言っていい。加えて今年度はシード校が4つのみ。それも前年度の準決勝進出校が機械的にシードされるという形を採っており、多くの「今年強い学校」が完全抽選でトーナメント全体に散らばることとなった。すべての装置が指し示す方向は「接戦」。どんな強豪でも上位に勝ち上がることは簡単ではないはず。序盤から小差の競り合い続く、熱い展開が予想される。
有力校
巨大戦力誇る国士舘
そんな「接戦」を演出する装置が十重二十重に組まれた今大会であるが、それでも頭ひとつ抜けた優勝候補がある。国士舘高(東京)だ。昨夏のインターハイを制したメンバーから川端倖明、畠山凱、若崎喜志の中核3枚が残り、これに金鷲旗大会前半戦で抜き役を一手に担った山本由聖が加わった。巨大戦力である。
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