【プレビュー】史上稀に見る混戦 児玉、高橋ら初優勝狙う/第38回皇后盃全日本女子柔道選手権大会展望

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文責:eJudo編集部

体重無差別で女子柔道日本一を決める皇后盃全日本女子柔道選手権大会が4月23日(日)、横浜武道館(横浜市)にて開催される。出場の栄を得たのは全国の予選を勝ち抜いた精鋭34名に、推薦選手2名を加えた計36名。しかし、開催を目前に控えた4月17日、昨年大会の王者で今大会も優勝候補最右翼と目されていた冨田若春(コマツ)が、怪我による欠場を表明。冨田は推薦選手のため補欠選手の補充はなく、今年は35名でトーナメントが行われることになった。

昨年度大会の開会式

本命なき大混戦

第38回皇后盃全日本女子柔道選手権大会・組みあわせ

絶対の優勝候補と目されていた冨田の欠場により、トーナメントの様相は一変。「冨田vsその他」の一強構図から、過去に類のない「本命不在の大混戦」へと姿を変えた。

優勝候補として橋本朱未(吉川工業)児玉ひかる(SBC湘南美容クリニック)瀬川麻優(旧姓秋場、ALSOK)髙橋瑠璃(SBC湘南美容クリニック)朝比奈沙羅 (ビッグツリー)稲森奈見(日本エースサポート)らの名前を挙げることはできるが、いずれも絶対性はない。力は極めて近い位置で競っている。全員に優勝のチャンスがあると考えてよいだろう。

また、世界ジュニア選手権王者の新井万央(日本体育大2年)、同3位の椋木美希(環太平洋大2年)ら最重量級の若手有望株や、梅木真美(ALSOK)泉真生(コマツ)ら78kg級のトップ選手も、上記の優勝候補たちと十分に伍するだけの力を持っていると思われる。上位陣の力が競り、さらに番狂わせを起こし得る選手も大勢いるとなると、大会はむしろ荒れない方がおかしい。最後まで結末の読めない、劇的な展開の連続となるはずだ。

ここからは、トーナメントを4つのブロックに分け、勝ち上がりの展望と見どころを紹介していきたい。

Aブロック 稲森有力も組み合わせは重ため、山場は椋木との3回戦

シード選手:冨田若春(コマツ)、稲森奈見(日本エースサポート)

勝ち上がり候補は、米川明穂(筑波大4年)と稲森。

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