カタールで開催中のドーハ世界柔道選手権、8日の女子は52kg級の競技が行われ、東京五輪の金メダリスト・阿部詩(パーク24)が2年連続4度目の優勝を飾った。阿部は5試合全てを一本勝ち、延長戦は1つもなく、全試合を本戦4分間で勝負を決める圧勝だった。
速報レポートは下記。日本代表選手の全試合戦評と、52kg級全試合結果は別掲。「評」は引き続いて掲載予定。
文責:古田英毅
速報レポート
【準決勝まで】
阿部詩、異次元の強さで決勝へ
連覇を狙う阿部詩(パーク24)は第5シード、2回戦から登場。初戦から圧倒的だった。まず2回戦はアナ=ヴィクトリヤ・プルイズ(クロアチア)から2分6秒合技「一本」。両組みで長身、左右構えを変えては長いリーチを振り回し、組まれるとすぐさま巴投に体を捨てる相手に組み合う時間自体がほとんどなかったが、1分49秒に引き手で袖、釣り手で襟を持ったワンチャンスを見逃さない。圧を掛けて反時計回りに追い込み、その動き終わりに右内股を合わせて「技有」。プルイズがそれでも一本負けだけはすまいと釣り手の袖を絞ると、これを逆に利用。絞らせたまま手を前に引っ張り出し、両袖の右内股で2つ目の「技有」。投げられることだけは避けたい相手をあっという間に2度投げつけ、上々のスタート。
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