「自他の関係をみるべし」
出典:「柔道一班ならびにその教育上の価値」
同題講演録の小冊子 明治22年5月 (『嘉納治五郎大系』2巻128頁)
<道場>という空間を使って行われる日々の稽古。
限定された空間ですから、人数によって、それぞれ使える広さが決まります。広い道場に2~3人であれば広く使えますが、同じ広さでも、人が多くなり、畳1枚あたり1人くらいになるとかなり狭くなります。
そうすると恐いのは怪我です。人や壁にぶつかったり、投げ足を受けたり・・・。目の前の相手に集中して、まわりが見えないとこういうことが起こりやすくなります。「そうは言っても、稽古に集中していたら、他に気を配る余裕なんてあるわけない」という主張もわかりますが、<周りを見る>ことも柔道の大事な修行、今回の「ひとこと」は、そんな内容です。
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