
著者紹介:Aya
Xの人気アカウント「2026judo」を運営する、柔道ファン界隈きっての「見上手」。SNS投稿の紹介はもちろん、試合情報に関しても的確なピックアップとわかりやすい紹介が好評、ファンのみならず選手間でもよく知られる。代表選手の中には「これさえ見ていればツアーの流れがわかる」と、このアカウントをウォッチするためにXを始めた方もいるほど。
※「ケアシステム」=皆さんご存じの、審判用の試合動画録画・再生システム。技の効果や反則判定のチェックなどに使用されます。正式名称“CARE(Computer Aided Replay)システム”
モラエイ、CNNからインタビューを受ける
昨今、アメリカとイスラエルがイランを攻撃し、戦闘が激化するなど国際情勢の緊張が高まってきています。そんな中、CNNがサイード・モラエイ(アゼルバイジャン)に単独インタビューを行いました。
きっかけは、3月1日から3月21日までオーストラリアで開催されたサッカー女子の国際大会「AFC女子アジアカップ2026」での出来事。2日に行われたイランと韓国の試合前、国歌斉唱の際にイラン国家が演奏される中、イラン代表選手はただ前を見つめ、沈黙するという事態が起こりました。これに対し、イラン国営メディアで司会者が「裏切者は厳しく処罰しなければ」とチームを批判するなど、イラン政権の反感を買ってしまったとも取れる状況に。オーストラリア政府は「イラン帰国後に制裁を加えられる可能性が高い」として、同国への亡命希望者に人道ビザを発給する事態に発展しました。現在は亡命を希望した7人のうち、5人が翻意し、帰国しました。(2026年4月2日時点)
モラエイはイラン出身で、元々はイラン代表として活躍していた柔道家。2019年東京世界選手権で、イラン政府からイスラエル選手との戦いを避けるために欠場するよう求められるも、強行出場したことがきっかけで、当日の会場内でも当局から苛烈な圧力を受けることに。その後、IJFの保護のもとイランを離脱し、難民選手団所属、モンゴル籍を経て、現在は母の母国であるアゼルバイジャン籍となっています。
今回の事件に対して、「彼女たちの心境を誰よりも理解している」と語るモラエイ。2019年の世界選手権での決断から7年——。「亡命に後悔はない」と言いつつも、その代償は決して小さくないようで、イラン国内のインターネット統制により、国内に残る母親とは今も連絡が取れない状況が続いているとのこと。「いつか新しい政権のもと、祖国に帰りたい」。そんな夢を抱きながら、日々を過ごす彼の言葉は重い。
選手たちの現役生活は長くはありません。その限られた時間が、政治によって理不尽に制限され、そのうちに新しい才能が花開き、ベテランが引退していく。このサイクルをリアルタイムで追ってきた身としては、一刻も早く、すべての選手が純粋にスポーツと向き合える日が来ることを願うばかりです。
>>モラエイのインタビュー記事はこちら(外部リンク)
サイード・モラエイ(アゼルバイジャン)
復活のガシモフ
リオデジャネイロ五輪100kg級銀メダリストのエルマー・ガシモフ(アゼルバイジャン)が、久しぶりに国際大会の表彰台に戻ってきました!
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