【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第8回「物を食うには精力最善活用主義によらなければ、本統に食う目的が達せられぬ」

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嘉納治五郎師範_MASTER JIGORO KANO

「物を食うには精力最善活用主義によらなければ、本統に食う目的が達せられぬ」

出典:「修養二大主義について」 明中1号 大正13年(1924)8月
(『嘉納治五郎大系』4巻,314頁)

「精力善用」。「自他共栄」と併せて、一度は聞いたことがある言葉だと思います。
「『精力善用』『自他共栄』は嘉納師範(あるいは柔道)の大切な教えです」と言ったフレーズも耳にしたことがあるのではないでしょうか。最近ではドラマ「重版出来!」の主人公・黒沢心のモットーとしても紹介されていたようです。

柔道にかかわっていれば、一度は聞いたことがあるであろう「精力善用」。嘉納治五郎師範と講道館柔道を知る上で避けて通れない大切な概念です。いずれ、本連載でも、しっかりと取り上げたいと思いますが、今回は言葉の意味自体には深くは踏み込まず、外堀と言いますか、その周辺について見てみたいと思います。
 
「精力善用」は、今回の「ひとこと」で出てくる「精力最善活用」を短くしたものです。さらに言えば、本連載第1回(http://www.ejudo.info/newstopics/002438.html)で取り上げた「柔道は心身の力を最も有効に使用する道である」の<心身の力を最も有効に使用する>という部分をまとめた用語になります。
「精力善用」という表記は「心身の力を・・・」よりずっと覚えやすくて、言いやすいと思いませんか。「精力善用」「精力最善活用」「心身の力を・・・」、いずれも表記は異なりますが、意味はほぼ同様です。では、意味が同じにもかかわらず、なぜ嘉納師範はあえて短くしたのかと言いますと、短く、覚えやすくすることにより、多くの人々に知ってもらい実践してほしかった為だと思います。

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