「選挙を全うするがごとき人を作るのは普通教育者の任にほかならない。」
出典:「師範学校教育上特に注意すべき二、三の事項について 第二回(中)」
「中等教育」第21号 大正3年3月 (『嘉納治五郎大系』5巻240頁)
嘉納治五郎師範が柔道に止まらず、幅広い分野で活動されていたことは、皆様ご存じの通りですが、その中には「政治」も含まれます。
今回は師範の「政治」と「教育」が交差した「ひとこと」になります。
我々は、民主主義の社会で生活していますが、その根幹となる制度が「選挙」です。
その選挙を「全うする」、つまり<きちんと遂行する>人を育てるのが普通教育(全国民が共通の一般的、基礎的な教育)に携わる者の任務と師範は言います。
今は、18歳以上の男女に与えられている選挙権ですが、当時は、まだ限定された一部の人に与えられた権利でした(大正3年当時は、満25歳以上、直接国税10円以上を修める男子)。
師範は、選挙を全うするために、どのようなことを言っているでしょうか。
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