【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第88回「 多数の受験生の形を、一々誰が審査し得るか、実行上不可能というより他はない。 」

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嘉納治五郎師範_MASTER JIGORO KANO

多数の受験生の形を、一々誰が審査し得るか、実行上不可能というより他はない。」

出典:「都下各大学を卒業せんとする人々の柔道座談会」
柔道6巻3号 昭和10年3月 (『嘉納治五郎大系』未収録)

毎月、講道館から発行されている雑誌「柔道」。

柔道の歴史や嘉納師範を知る上で、貴重な史料となる長い歴史をもつ機関誌ですが、過去のものを読むと、今とは少し趣が違う面白い企画を目にすることがあります。

今回の引用元も、そういった企画の1つです。卒業予定の大学生修行者で座談会を行うのですが、集まった学生は、6大学15名。講道館からも5名(+編輯部員)が参加、総勢21名という大人数により約3時間に亘り行われた座談会です。

驚くことに、講道館の5名には師範も含まれています。
今で言うと、大学卒業予定の学生を10人以上集めて、上村春樹講道館長を筆頭に高段者が出席、座談会を行った上で、それを雑誌掲載するということですが・・・。なかなか難しそうです。

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