「尽己竢成(己を尽して成るを竢つ)」
出典:「尽己竢成」
国士7巻62号 明治36年11月 (『嘉納治五郎大系』4巻157頁)
「おのれをつくして、なるをまつ」と読む今回のひとこと。
講道館発行の 『嘉納治五郎』-752ページにわたる大著です-に全国の道場や学校に残された師範の書の種類と数を調査した結果がのっています。それによると「尽己竢成」は5点あったことが分かります。そこまで多くない様に感じますが「自他共栄」が同じ5点ですから、師範が好まれた言葉の1つだったと推測されます。
これまで、世界には多くの成功者と呼ばれる人たちが現れてきました。これから先も現れ続けるでしょう。ですが、「多くの」と成功者が現れる一方で、成功しない人たちも数多くいます。成功をどう捉えるかにもよると思いますが、むしろ、この成功しない人たちが大半をしめるのではないでしょうか。
では、この「成功」するか、しないかを分ける要因は一体何でしょうか?様々な要因が考えられますが、師範は、<実力>と<運>をあげています。当たり前過ぎて、少し拍子抜けしてしまいます。決して、珍しいことは言っていないでしょう。ただ、このことを理解していないため、一生を誤ることがあると師範は注意を促しています。どういうことでしょうか。
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