「柔の形というものを作って、道場もなく稽古衣も入らず教師も要せずただ文字上の説明と図解だけで一通り出来る方法を設けた。」
出典:「柔道会の事業」 柔道1巻5号 大正4年5月
(『嘉納治五郎大系』1巻124頁)
講道館柔道の修行方法には、「乱取」「形」「講義」「問答」の4つがあると師範は述べています。
そのうち、実技については「乱取」と「形」の2つが主になりますが、講道館のホームページによると、現在、主に行われている「形」は8つとされています。そのうちの7つが、段位毎に修得すべき形としてそれぞれの段位に配されています。
今回の「ひとこと」で出てくる「柔の形」は、一教から三教まで各教5本、合計15本となる形ですが、現在は四段になる際、修得すべき形とされています。
この「柔の形」、当身技に投技、固技と、全て分野の技を含み(※1)、他の形には見られない<相手を投げない><道衣を握らない>という特徴があります。これは道場や稽古衣を必要としないようにするためです。
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