【レポート】大牟田、国士舘ら有力校順当にベスト8入り、激戦Bパート決勝は大成が神戸国際大附を破る／2022年度金鷲旗高校柔道大会男子マッチレポート①1回戦～6回戦(ABCDパート)

文責：古田英毅
Text by Hideki Furuta

【参考記事】【プレビュー】V候補筆頭は埼玉栄。迎え撃つ高校選手権王者大牟田、追いかける国士舘／令和4年度金鷲旗高校柔道大会・男子の部

Aパート

シード校：大牟田高(福岡)、高松商高(香川)
パート決勝カード：大牟田高(福岡)　－　千葉経済大附高(千葉)

第1シードは全国高等学校柔道選手権の覇者・大牟田高(福岡)。伝統的に金鷲旗の組みあわせは九州の強豪校に優位に組まれることとなっており、今年もこの傾向は同じ。大牟田は準々決勝を超えるまで全国高校選手権上位校(ベスト8以上)との対戦が1試合も組まれていない。勝ち上がることは既定路線、評価ポイントは内容面にある。まずは「二冠」にふさわしいチームであることを周囲に印象付けられるような、そして何より強く自己規定出来るような勢いのある戦いを繰り広げられるかどうか。さらに来る上位対戦に向けて前衛が踏ん張って、中・後衛の体力を残せるかどうか。

スターティングは先鋒から髙口誠雄、山田伊織、三木望夢、森山耀介、熊谷諒也。前半戦の抜き役に指名されたのは全国高校選手権未出場の2年生先鋒・髙口。体が強く、足技が利くこの選手が序盤戦は存分の働きを見せる。初戦(2回戦)の上宮高(大阪)戦は5人抜き。相手の立ち上がり際に合わせた左出足払、相手の回り込み際を捉えた左小外刈、大内返、反時計回りの支釣込足と足技だけで5つの「技有」をマーク。4連続の一本勝ちを並べた上で、対大将戦は豪快な裏投「技有」でフィニッシュ。続く3回戦の魚津工高(富山)戦も全試合一本勝ちで5人を抜き去った。