③【一回戦】/令和5年全日本柔道選手権大会・予想座談会

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令和5年全日本柔道選手権大会 予想座談会
座談会参加者。左から司会の古田、朝飛大氏、垣田恭兵氏、西森大氏。

②「大会のみどころ・有力選手」からつづく)

一回戦

全日本柔道選手権

古田 それでは1回戦から順番にやっていきたいと思います。勝敗の予想はもちろんのこと、ファンに選手を知って頂くこと自体が大事ですので、初出場選手は特に、例によって西森さんに紹介を頂きながら進めて参りたいと思います。

岩尾敬太(関東・京葉ガス) ― 安達健太(近畿・作陽高校教)

岩尾敬太。32歳にして悲願の初出場を果たした。

古田 オープニングマッチは、岩尾敬太選手と安達健太選手による一番です。岩尾選手は32歳、安達選手は26歳でともに初出場。岩尾選手は関東選手権で2位、安達選手は近畿選手権3位で本戦出場の栄を得ました。では、さっそく、西森さんからお願いいたします。

西森 はい。岩尾選手が初出場というのは意外としか言いようがない印象です。彼の最初のピークは大学を卒業してすぐの時期、講道館杯に優勝してグランドスラム東京にも出場した2014年ぐらいではないかと思います、その頃に出ていないのが不思議でならないというのがまずひとつ、そしてその後も現役を長く続けて今回は関東選手権2位という素晴らしい結果で本戦に駒を進めたことに、本当に敬意を表したいと思います。あの払腰の威力は未だ健在ということですね。

古田 まさに。岩尾選手が初出場と聞いて驚くファンの方も多いと思います。常連になって「門番」ポジションを得ているという世界線が十分あり得た存在ですから。近年惜しいところまで勝ち進んではいたのですが、ついに日本武道館に登場となりました。まずは出場自体が非常に、ファン目線では嬉しいところです。

西森 一方の安達選手は作陽高校・東海大と、団体戦の斬り込み隊長というイメージが強いですよね。小柄ですけどしぶとい試合運び、肩車、担ぎ系から寝技に繋いで仕留めるタイプの選手です。この春に日本エースサポートから所属を変えて、母校・作陽高校の教員となっての登場です。後輩たちにしっかり背中を見せたいという気持ちも強いでしょう。そして今回、作陽高校OBがたくさん出ていますよね、

古田 そうなんです。なんと5人が出場します。3月の全国高校選手権でお会いしたときに、作陽高校の川野一道先生が「5人出るんですよ」と本当に嬉しそうでした。安達選手のほか、北信越から星野太駆選手、東京から高橋翼選手、近畿から安田夢飛選手、そして四国から岩﨑恒紀選手。一つの高校から全日本に5名が出るというのはなかなかないですよね。例えば東海大相模高校でもないのでは?

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