【レポート】ワンポイント投入の若崎喜志が完璧な仕事、国士舘が東海大相模退けて「二冠」達成/金鷲旗高校柔道大会・男子⑤決勝

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取材・文:古田英毅・eJudo編集部
写真:乾晋也、上野弘明

レポート④からつづく)

決勝

決勝の開始がコールされる

両軍の配列は下記。

国士舘高(東京) - 東海大相模高(神奈川)
(先)山本由聖 - ナコスティン王未土(先)
(次)竹吉瑞樹 - 手塚春太朗(次)
(中)若崎喜志 - 早川凱心(中)
(副)畠山凱  - 木原慧登(副)
(大)川端倖明 - 杉本明豊(大)

国士舘は今大会初めて高校選手権決勝メンバー4人が揃い踏み。ベストオーダーを組んだ。

国士舘はここで満を持して若崎喜志を投入。決勝にして遂に決戦陣形を完成させた。山本・若崎と攻撃役2枚を前衛に置き、副将には攻めも守りも利く大駒・畠山を置く。勝利の道筋は極めて多い。一気に隙がなくなった印象。

そして国士舘。戦いかたの大きな方針としては、前衛で1人差を作り出し、副将畠山までで試合を終わらせてしまうこと。次鋒竹吉をつなぎ役と規定し、山本、あるいは若崎の勝利でその「1差」を作り出すのが目指すシナリオだ。狙うべきは柔道が比較的大味で体格差のある山本とも打ち合ってくれそうな先鋒ナコスティン、あるいは攻守に脆さの見える中堅早川。本来であれば高校選手権MVPの山本由聖に複数枚抜きを期待してもう一段上の筋書きを目指したいところであるが、山本は明らかなコンディション不良。加えて前戦で4試合を戦ったばかりで、大爆発を期待するのは少々無理がある。また、揉めた場合に川端という大駒で全てを片付けることも十分可能だが、これはあくまで非常時の引き出しである。「1人差リードのまま川端を座らせたまま終わらせる」のが、現実的な、手の届き得る理想のシナリオ。

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