【プレビュー】女子個人試合7階級展望/第71回インターハイ柔道競技

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48kg級 宮木果乃と近藤美月、2人の王者が準決勝で対決

近藤美月

役者が明確な激戦階級。四つ角シードに配された近藤美月(佐賀・佐賀商高)、宮木果乃(東京・修徳高)、伊藤南風(佐久長聖高)、足立美翔(比叡山高)がほぼ間違いなくベスト4を占め、最終決戦に挑むこととなるだろう。

近藤は昨年のインターハイ王者。同大会では「持って、投げる」力強い柔道で大外刈、内股で「一本」を連発。決勝では宮木を大外返「一本」で破った。跳ね技・刈り技を中心とした技構成もディフェンスに振り過ぎず直線的に「投げる」ことを目指した作りも、日本の伝統的な女子軽量級の組成とは少々異なる。ワールドツアーの強者のような出来上がり方を見せている有望株である。先天性の病気のため昨秋手術を受けて3か月の入院を余儀なくされたが、それでも全国高校選手権では3位入賞。準決勝では宮木と11分超えの激戦を演じた。精神的にも肉体的にも、一段常人とは違う強さがある。

宮木果乃

宮木はインターハイ決勝で近藤に敗れるも、高校選手権では準決勝でリベンジ。決勝では足立を背負投と小内刈の合技「一本」で破って念願の高校王座に就いた。宮木も正調の日本女子軽量級タイプとは少々組成が異なる、面白い選手。上背があるが得意は担ぎ技。跳ね技系に近い角度と間合いからでも軸足回転でするりと懐に飛び込み、担いで投げ切ってしまう。「典型」から少しだけずれたところで柔道を組み立てている印象の面白い選手だ。勝負度胸も抜群。大物の風格がある。

全日本ジュニアで3位入賞の伊藤は全国高校選手権で第1シードに配されるも、新型コロナウイルスの影響で欠場。その悔しさを晴らすかのように5月の強化選手選考会で大暴れ。2回戦で近藤を腰車「技有」で破り、シニアカテゴリでも3位に入った。近藤・宮木の両王者に割って入るとすればこの人。

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