「いかに融和的態度を取ろうとしても、おのれに実力がなければ、勢い卑屈になり、外国の侮りを受けることになります。」
出典:「精力最善活用自他共栄」
『精力善用』 大正14年7月 (『嘉納治五郎大系』9巻61頁)
今回は、講道館柔道の二大テーゼの1つである「自他共栄」のもつ<厳しい>側面についてです。皆さんは、「『自他共栄』とはどう意味ですか?」と聞かれたら何と答えますか?
読むのを止めて、一度、考えてみてください。
筆者が、簡単に答えるのであれば<自分も他者も、共に栄えようとする行動方針>とします。そのままですが、漢字が読めれば、簡単にイメージ出来ます。大変、分かりやすく、受け入れやすい。このシンプルさがあるからこそ、現在まで柔道界にこの言葉が受け継がれているのでしょう。その一方、このシンプルさ故に人々を思考停止に陥らせがちです。
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