令和4年全日本柔道選手権予想座談会②「一回戦」(上)

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令和4年全日本柔道選手権大会予想座談会2022
座談会は4月14日にオンラインで行われた。参加者は右上から時計回りに西森大、林毅、朝飛大。左上が司会の古田。

(①「今年度大会のみどころ、私の注目選手」からつづく)
→令和4年全日本柔道選手権大会組み合わせ(公式サイト)

一回戦(左側)

古田 それでは早速1回戦から参りたいと思います。福本翼(中国・広島県警察)選手と千野根有我(関東・筑波大4年)選手の対決。トーナメントに予想の赤線を引くにあたり、いきなり「さて」と手が止まってしまうカードです。では、西森さんからお願いします。

福本翼。3年連続3回目の出場

西森 ともに本格派、「一本」取る技を持っている二人。体形的にもいかにも重量級という重厚なこの二人が戦うということで、非常に楽しみです。福本選手が左、千野根選手が右のケンカ四つ。福本選手は両襟からオーソドックスな内股・払腰、一方の千野根選手は内股フェイントの小外刈が一番の武器。この構図での力のぶつけあい、非常に楽しみです。

古田 両手両足のイメージの強い福本選手が、千野根選手得意の前技フェイントの出足払というか小外刈にはなかなか引っ掛からないだろうという予見を持ちやすいのですが、千野根選手はそういう相手をなぜか持っていけるのですよね。

千野根有我

朝飛 言われた通り、2人とも本格派で投げるということを試合で表現しようとしてくれているので、見応えがある試合になると思います。福本選手は昨年、一昨年と良い試合を見せてくれましたが、千野根選手がここ最近、すごく強くなってきているんですよね。なんというか、精神的にも落ち着いて試合をしているというか、客観的に相手を見て試合をやっているような気がしてならないんですよね。中学時代にはいまと同じくらいの大きさがあった斉藤立選手を内股で投げ切っている選手ですので、やはりもともとかなりのポテンシャルの高い選手だと思うんですね。最近はそれをしっかり表現出来るようになって来ています。周りの人たちに話を聞いても、練習が終わったあとのトレーニングもしっかりしていて非常に真面目だと。千野根選手の足技からの前技、前技からの足技。そういうところに期待したいですね。

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