【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第19回「柔道の修行者は、今日多くの世人の罹っている病気すなわち軋轢・衝突・怠慢・無効の勤労のごとき、精力善用・自他共栄に反した通弊を戒めるため、急先鋒として起たなければならぬ。」
【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第15回「審判者なるものは単に規程に拠りて勝負を判定するだけではならぬ。勝負中試合者の挙動が柔道の修行者として適当の挙動であるかどうかということを始終注意していて怠らず指導していかねばならぬ。」
【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第14回「審判は神聖なるものとしてあるのであるから、仮に審判員の判断に過失があっても、審判自身が取り消さぬ以上は、一度宣告した決定は、動かすことの出来ぬものとなっている」
【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第12回「金銭は元来心身の力を使用して得た一種の生産物であって、心身の力の変形と見做しても差支えないのである。よってこれを有効に使用せぬことは心身の力を有効に使用せぬのと同じことである。」
【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第11回「注意すべきことは、乱取の練習、または試合の最中、帯を締め直すことである。容易(たやす)く解けるような帯の締め方をして出場することは、自分の不用意を示すのみならず、時間を徒費して他人に迷惑を掛けることになる」
【隔週刊・嘉納治五郎師範のひとこと】第10回「 今日の柔道家も、柔道の究竟の目的に達しようとする努力が足りなくて、その手段に過ぎない強くなろうとか、勝負に勝とうとかいうようなことに重きを置き過ぎているようである。 」